この記事では、PIST6について、
「PIST6ってなに?」
「普通の競輪と何が違うの?」
「予想のコツはある?」
といった疑問に回答していきます。
PIST6とは、6名の選手が1周250mのバンクを6周して、ゴールした着順を決める自転車競技です。
2021年10月2日から、千葉県のTIPSTAR DOMEで、競輪の250競走として新たに開催されます。
PIST6と普通の競輪のルールを比べると、よく似た部分もあれば、全く違う部分もあります。
例えば、PIST6では、ラインを組むことや捲りをブロックすることが禁止されています。
そのため、普通の競輪よりも、逃げや捲りが得意な選手のほうが活躍しやすいと考えられます。
車券を買うときは、級班や競走得点だけではなく、得意な決まり手まで確認しましょう。
他にも、PIST6の概要や競輪との違いを解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてください。
PIST6とは?
PIST6とは、6名の選手が1周250mのバンクを6周して、ゴールした着順を決める自転車競技です。
2021年10月2日から、千葉県のTIPSTAR DOMEで、競輪の250競走として新たに開催されます。
基本的には土日開催となっており、今のところは平日開催の予定はなさそうです。
また、レースはデイとナイトの2部制となっており、1つの開催が2日間で終了します。
ただし、投票はティップスターのみ可能で、現地での車券購入はできないので注意しましょう。
PIST6は競輪の250競走
出典:PIST6の公式サイト
PIST6は、自転車競技法による競輪であり、250競走という種目の開催となります。
この250という数値は、1周250mのバンクで競技が行われることが由来ですね。
バンクの周長はこれまで333m、400m、500mの3種類だったので、250mは新たな距離となります。
また、基本的には6車立であることや、周回数が6周であることも特徴として挙げられます。
PIST6は、競輪の種目の1つですが、普通の競輪とはかなり違うと思っておきましょう。
2021年10月2日から、千葉県のTIPSTAR DOMEで開催
出典:PIST6の公式サイト
PIST6は、2021年10月2日から、千葉県のTIPSTAR DOMEで開催されます。
千葉競輪場は、施設の老朽化により、2017年12月に閉場しました。
その後、同じ場所に「TIPSTAR DOME(ティップスタードーム)」が新たに建設されています。
元々は2020年秋頃に完成予定だったのですが、コロナの影響などで完成時期が遅れたようです。
また、ドームの名前は、株式会社ミクシィが所有者と命名権契約を結んで付けています。
基本的には土日開催で、デイとナイトの2部制
出典:PIST6の公式サイト
PIST6は、基本的には土日開催で、今のところは平日開催の予定はなさそうです。
10月2日が初開催となり、その後は10月3日・9日・10日・23日・24日に開催が決まっています。
また、デイとナイトの2部制となっており、デイに6レース、ナイトに6レースが行われます。
レースの合間には、ダンサーによるパフォーマンスや企画コンテンツも行われるようですね。
ドームにはレストランなども充実しているので、現地に行けば1日中遊ぶことができるでしょう。
1日目に予選、2日目に準決勝と決勝が行われる
出典:PIST6の公式サイト
PIST6では、まずは開催前日の「前検日」に、選手全員がタイムトライアルを行います。
タイムトライアルは準決勝進出に関わるので、どの選手も本気を出さなければいけません。
次に、1日目のデイに1次予選、ナイトに2次予選が行われます。
そして、タイムトライアル、1次予選、2次予選の合計成績上位者が準決勝に進出します。
最後に、2日目のデイに準決勝、ナイトに決勝が行われ、その開催の勝者が決まります。
投票はティップスターのみ可能
出典:ティップスターの公式
PIST6は、普通の競輪と同じように、レースの着順を予想して賭けることができます。
ただし、投票はミクシィが運営している投票アプリ「ティップスター」のみ可能となっています。
現地での車券購入や、KEIRIN.JPなどの投票サイトでの投票はできないわけですね。
ティップスターは、無料でインストールできて、投票に手数料もかからない便利なアプリです。
普通の競輪にも投票できるので、この機会にインストールするのもありかもしれませんね。
PIST6と競輪の違いは?
PIST6と普通の競輪のルールを比べると、よく似た部分もあれば、全く違う部分もあります。
例えば、PIST6でも普通の競輪でも、レース終盤までは先頭誘導員が選手を引っ張ります。
選手の風よけになることで、選手はレース終盤まで体力を温存できるわけですね。
また、選手が乗る自転車にブレーキが付いていないのも、2つの競技で共通している部分です。
自転車を極力軽くすることで、よりスピードに特化した走りを追求することができます。
一方、PIST6と普通の競輪の大きな違いは「ラインが組めるかどうか?」という点です。
普通の競輪では、レース終盤まではラインというチームを組んでポジションとりを行います。
そのため、レース序盤~中盤は団体戦、レース終盤は個人戦となるのが特徴です。
しかし、PIST6では、ラインを組むことが禁止されているため、完全なる個人戦になります。
このことから、PIST6は波乱が起きにくく、選手の実力通りに決着しやすいと考えられますね。
他にも、PIST6と普通の競輪の違いについて、下の表にまとめました。
項目 | PIST6 | 普通の競輪 |
---|---|---|
ライン | なし | あり |
ブロック | なし | あり |
車立 | 6車立 | 5~9車立 |
バンクの周長 | 250m | 333~500m |
周回数 | 6周 | 4~6周(※1) |
床の素材 | 木製板張り | アスファルトやコンクリート |
カント | 約45度 | 24~36度 |
同じ選手の出走数 | 1日2走 | 1日1走 |
級班 | S級とA級が混合 | S級とA級が別々 |
ユニフォーム | オリジナル仕様 | 決まりがある |
賭式 | 6種類 | 7種類(※1) |
(※1)9車立の場合
上の表から、ラインの有無以外にも、ルールの違いがいくつもあることがわかります。
これは、PIST6のルールが、自転車競技の世界大会に似せて作られているからです。
そのため、PIST6は「競輪」よりも「ケイリン」に近い自転車競技だと言えるでしょう。
ブロックが禁止されている
PIST6では、後ろからの捲りに対して、横に動いてブロックすることが禁止されています。
一方、普通の競輪では、過度でなければ他の選手へのブロックは許されていますね。
むしろ、他のラインをブロックして自分のラインを守るのは、番手選手の仕事と言えます。
ブロックが禁止されているということは、PIST6では横脚は必要ないということです。
その分、PIST6では、前に進む力である縦脚の強い選手が活躍しやすいと言えるでしょう。
基本的には6車立
PIST6は、基本的には6車立で、1つのレースに6名の選手が出場します。
一方、普通の競輪は、基本的には9車立で、ミッドナイトやガールズケイリンなどは7車立です。
そのため、PIST6は、普通の競輪よりも1つのレースに出場する選手が少ないわけですね。
1つのレースに出場する選手が少ないと、買い目のパターンが少なくなり、的中しやすくなります。
競輪初心者でも簡単に的中できるため「競輪に初めて賭ける」という方にもおすすめです。
1周250mのバンクを6周したらゴール
PIST6は、1周250mのバンクを6周したらゴールで、選手が走る距離は1,500mになります。
一方、普通のバンクの周長は333m、400m、500mの3種類があり、周回数は周長によって変わります。
例えば、400バンクの場合、基本的には5周したらゴールで、選手が走る距離は2,000mになります。
そのため、PIST6は、普通の競輪よりも選手が走る距離が短くなっているわけですね。
体力のない選手でも走り切りやすいため、トップスピードのある選手が有利と言えそうです。
バンクの床が木製でカントがきつい
PIST6のバンクは、自転車競技の世界大会で使用されるバンクに似せて作られています。
具体的には、床が木製板張りで作られており、カントが45度となっていますね。
カントはコースの傾斜のことで、これがあることで選手はコーナーでも全速を出せます。
一方、普通のバンクはアスファルトやコンクリートで、カントが24~36度となっていますね。
そのため、PIST6は、普通の競輪よりもスピードレースになりやすいと言えそうです。
S級とA級が混合で1日2走
PIST6では、S級選手とA級選手が混合で走り、同じ選手はデイとナイトで1日2走します。
一方、普通の競輪にはS級戦とA級戦があり、S級選手とA級選手は同じレースには出場しません。
さらに、普通の競輪では、選手の体力を考えて、同じ選手は1日1走だけと決まっています。
そのため、PIST6では、普通の競輪よりも選手同士の実力差が大きくなると言えるでしょう。
また、デイレースで落車などをした選手は、ナイトレースでは活躍が難しいと考えられますね。
選手のユニフォームが自由
PIST6では、選手の身に付けるユニフォームがPIST6のオリジナル仕様になっています。
ユニフォームには、選手の個性を表現した様々なデザインがあしらわれているそうです。
一方、普通の競輪では、ユニフォームには決まりがあり、デザインも限られています。
具体的には、ヘルメットとユニフォームは車番で決まり、パンツは級班で決まりますね。
そのため、PIST6は、普通の競輪よりも華やかなレースになると考えられます。
賭式は全部で6種類
PIST6の賭式は、単勝、二車単、二車複、三連単、三連複、ワイドの6種類です。
一方、普通の競輪では、二車単、二車複、三連単、三連複、ワイド、二枠単、二枠複の7種類ですね。
つまり、PIST6では、二枠単と二枠複がなくなった代わりに、単勝が追加されたわけです。
単勝は1着を的中させる賭式なので、6車立なら的中確率は単純計算で約17%もあります。
他の賭式と比べてかなり当たりやすいので、競輪が初めての方はまずは単勝に賭けてみてください。
PIST6の予想のコツは?
ここまで解説した通り、PIST6と普通の競輪には多くの違う部分があります。
特に、ラインを組めないことと、ブロックが禁止されていることは大きな違いと言えますね。
この2つの違いにより、PIST6では逃げや捲りが得意な選手が活躍しやすいと考えられます。
そのため、車券を買うときは、級班や競走得点だけではなく、得意な決まり手まで確認しましょう。
また、前検日に行われるタイムトライアルのタイムを重視するのもおすすめですね。
差し狙いの選手は活躍しにくい
まず、PIST6では、普通の競輪よりも差し狙いの選手が活躍しにくいと考えられます。
なぜなら、PIST6ではラインを組めず、ブロックも禁止されているからです。
例えば、上のイラストのように、最終3コーナーで外から捲る選手がいたとします。
このとき、普通の競輪なら、内側の選手が横に動いて捲りをブロックできますね。
しかし、PIST6では、ブロックが禁止されているので、捲りのスピードを落とせません。
すると、最後の直線では、逃げた選手と捲った選手が並走している状況になります。
こうなってしまうと、上のイラストのように、差しを狙う選手は抜くスペースがありません。
そのため、逃げる選手に付いて行く選手は、差しを決めるのが難しいのです。
逆に、捲りを狙う選手に付いて行くと、捲りが失敗したときに一緒に沈んでしまいます。
どちらにしても、差しを狙う選手は、PIST6では活躍が難しいと考えられるわけですね。
ルールが似ている他の自転車競技を分析
出典:KEIRIN.JP
ガールズケイリンは、ラインが組めずブロックも禁止されていることが、PIST6と共通しています。
そのため、ガールズケイリンで活躍しやすい選手は、PIST6でも活躍しやすいと考えました。
上のイラストは、ガールズケイリンの競走得点の高い選手10名の成績を並べたものです。
決まり手を見ると、10名のうち9名が差しよりも逃げや捲りのほうが多いことがわかりますね。
このことから、ラインやブロックがない場合、逃げや捲りのほうが決まりやすいと予測できます。
出典:日本自転車競技連盟
また、PIST6のルールやバンクは、そもそも自転車競技の世界大会に似せて作られています。
そのため、JCFトラック種目の強化指定選手は、PIST6でも活躍しやすいと考えました。
強化指定選手で競輪選手もしている選手を調べると、逃げや捲りが得意な選手が多かったです。
特に「脇本雄太」選手や「新田祐大」選手は、逃げや捲りのトップスピードが凄いですよね。
このことから、PIST6のルールやバンクでは、逃げや捲りのほうが決まりやすいと予測できます。
逃げや捲りが得意な選手を狙おう
ここまでの考察から、PIST6では、逃げや捲りが得意な選手を狙うのが良いと判断しました。
そのため、車券を買うときは、級班や競走得点だけではなく、得意な決まり手まで確認しましょう。
例えば、同じ級班なら、差しが得意な選手ではなく、逃げや捲りが得意な選手を狙ってみてください。
また、逃げや捲りが得意なら、級班の低い選手が級班の高い選手に勝つこともありそうですね。
このことを意識すれば、的中率の高いわりにオッズが付いている買い目を見つけられるでしょう。
タイムトライアルのタイムも重要
最後に、PIST6では、前検日のタイムトライアルのタイムを重視するのもおすすめです。
PIST6では、ラインを組むことや捲りをブロックすることが禁止されています。
そのため、横に動くための横脚よりも、前に進むための縦脚のほうが重要なのです。
そして、縦脚を判断するために最も簡単な方法が、前検日のタイムというわけですね。
普通の競輪にはない予想材料なので、忘れずに確認するようにしてみてください。
TIPSTAR DOMEとは?
PIST6は、千葉県の「TIPSTAR DOME(ティップスタードーム)」で開催されます。
逆に言えば、他の競輪場には250バンクはないため、PIST6はここでしか開催されません。
TIPSTAR DOMEは、千葉駅から徒歩15分、千葉公園駅からは徒歩2分でアクセスできます。
入場は事前予約のチケット制なので、現地に行くときは予約してから行きましょう。
ドーム内にはレストランや売店も充実しているので、1日中飽きずに遊ぶことができますよ。
アクセスは千葉駅から徒歩15分
TIPSTAR DOMEは「千葉県千葉市中央区弁天4-1-1」にあるドームです。
駐車場がないので、現地に行くときは公共交通機関を利用するのがおすすめですね。
電車で行くときは、千葉駅から徒歩15分、千葉公園駅から徒歩2分で到着します。
また、バスで行くときは、ちばシティバス「公園球場」下車徒歩3分で到着するようです。
詳しいアクセス方法は、PIST6の公式サイトの「アクセス」を確認してみてください。
入場は事前予約のチケット制
TIPSTAR DOMEへの入場は、公式サイトからの事前予約によるチケット制となっています。
チケット代は席ごとに異なり、レギュラーは2,000円、プレミアムは5,000円となっていますね。
また、デイとナイトのチケットは別々で、両方買わないと1日中遊ぶことができません。
他の競輪場の入場料は50~100円ということも考えると、チケット代は高額だと言えるでしょう。
とはいえ、施設の新しさや綺麗さを考えれば、妥当な価格設定とも考えられます。
競輪場への入場料ではなく、アミューズメント施設への入場料と考えるのが良さそうですね。
レストランなどの施設も充実
TIPSTAR DOMEには、レストラン、バー、ドリンクショップなどの施設が充実しています。
例えば「ORANGE & PIZZA」では、NYスタイルの大きなピザを1ピース単位で注文できます。
また「TIPSTAR BAR」では、クラフトビールを片手にレースを楽しめます。
他にも、Free Wi-Fiを利用できたり、モバイルバッテリーをレンタルできたりもするようです。
現地に行ったときは、せっかくなので色々な施設をまわって楽しんでみてください。
ドーム内は指定場所以外は全て禁煙
TIPSTAR DOMEのドーム内は、指定場所以外は全て禁煙となっています。
さらに、喫煙スペースは加熱式タバコ専用となっており、紙タバコは使用できません。
他の競輪場では紙タバコを使用できることも多いので、間違えないようしましょう。
PIST6は、新しい競輪ファンの獲得を目的として作られた部分もあると思われます。
小さな子供がいる家族でも安心して観戦できるので、よかったら遊びに行ってみてください。
【PIST6】まとめ
PIST6についてまとめると、この5つがポイントです。
- 2021年10月2日から千葉で開催
- 基本的には土日開催
- レースはデイとナイトの2部制
- 投票はティップスターのみ可能
- ラインは組めずブロックは禁止
- 入場は事前予約のチケット制
PIST6を予想するときは、逃げや捲りが得意な選手を狙うのがおすすめですね。
また、前検日のタイムも、選手の縦脚を判断するのに役立つので確認しておきましょう。
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