「競輪の500バンクってなに?」
「500バンクの特徴や予想のコツが知りたい!」
「500バンクの実際のレース展開は?」
という方に向けて、この記事では競輪の500バンクについてまとめました。
競輪では、バンクの特徴を活かして予想することで、的中率や回収率を上げることができます。
500バンクについて一緒に勉強して、競輪勝ち組を目指しましょう。
競輪の500バンクとは?
競輪の500バンクとは、周長(バンクの1周の長さ)が500mのバンクのことです。
バンクは、競輪のレースで使うコースのことで、周長ごとに333バンク、400バンク、500バンクの3種類があります。
つまり、500バンクは、競輪のコースのなかで周長が最も長いコースということですね。
ただし、周長が長いからと言って、レース距離が他のバンクに比べて長いというわけではありません。
競輪では、周回数を調整することで、どのバンクでもレース距離が約2,000mになるように調整されているからです。
500バンクの場合、バンクを4周したらゴールになりますね。
500バンクの競輪場一覧
500バンクの競輪場を一覧にまとめました。
競輪場 | 住所 |
---|---|
宇都宮 | 栃木県宇都宮市東戸祭1丁目2−7 |
大宮 | 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4丁目 |
高知 | 高知県高知市大原町45 |
現在、全国には43カ所の競輪場がありますが、500バンクは3カ所しかありません。
500バンクは、かなり珍しいバンクということですね。
また、競輪の公式サイトには、500バンクの競輪場として千葉競輪場と熊本競輪場が載っていますが、この2つの競輪場では現在はレースが行われていません。
千葉競輪場は250バンクに改修中(2021年3月頃に完成予定)、熊本競輪場は400バンクに改修中(2021年12月頃に完成予定)となっています。
500バンクは消滅の危機?
500バンクは「数十年後にはなくなってしまうのでは?」という噂があります。
これは、千葉競輪場や熊本競輪場が、500バンクから短い周長のバンクに改修されていることが原因でしょう。
千葉競輪場は国際大会でよく使われる250バンクに改修中ですし、熊本競輪場は最もポピュラーな400バンクに改修中です。
マニアックな500バンクは予想するのが難しく、新たな競輪ファンを獲得するのに向いていないのかもしれません。
とはいえ、500バンクは、古くからの競輪ファンにとっては馴染み深いものとなっています。
なぜなら、大宮競輪場が東日本で初めて(全国では3番目に)開設された競輪場だからです。
また、バンクによってレース展開が変わるのも、競輪ならではの味わいとも言えます。
500バンクが今後どうなるのかはわかりませんが、私としては一部でもいいので存続してほしいと考えています。
競輪の500バンクの特徴は?
競輪場には、バンクごとにいくつか特徴がありますが、そのなかでも特に大切なのは「みなし直線の長さ」と「センター部路面傾斜」です。
みなし直線の長さはゴール前からゴールまでの直線の長さで、センター部路面傾斜はコーナー部分の中心部がどのくらい傾いているのかを表した数値ですね。
この2つの部分が違うと、決まり手の傾向が変わってきます。
500バンクの競輪場について、「みなし直線の長さ」「センター部路面傾斜」「決まり手」をまとめました。
競輪場 | みなし直線の長さ | センター部路面傾斜 | 逃げ | 捲り | 差し |
---|---|---|---|---|---|
宇都宮 | 63.3m | 25°47′44″ | 20% | 26% | 54% |
大宮 | 66.7m | 26°16′40″ | 15% | 26% | 59% |
高知 | 52.0m | 24°29′51″ | 17% | 33% | 50% |
全国平均 | 53.9m | 31°49′46″ | 22% | 35% | 43% |
決まり手は1着のデータ
データ:KEIRIN.JP
上の表から、500バンクは全国平均と比べて、みなし直線が長く(高知を除く)、センター部路面傾斜がゆるいことがわかります。
また、決まり手については、差しが決まりやすくなっていることがわかります。
差しが決まりやすいということは、番手選手や三番手選手が1着をとりやすいということですね。
500バンクの競輪場で車券を買うときは、普段よりも番手選手や三番手選手に注目して買い目を決めてみましょう。
500バンクはみなし直線が長い
500バンクでは、全国平均と比べて、みなし直線が長くなっています(高知を除く)。
みなし直線が長いと、番手選手や三番手選手が差しを決めやすくなります。
これは、先行選手が最後の直線で体力切れになって失速してしまうからです。
その隙を突いて、番手選手や三番手選手はラストスパートをかけて追い抜くことができるわけですね。
500バンクはセンター部路面傾斜がゆるい
500バンクでは、全国平均と比べて、センター部路面傾斜がゆるくなっています。
センター部路面傾斜がゆるいと、先行選手が捲りを決めやすくなります。
これは、後ろから捲りを狙う選手が、先頭の選手とコーナー部分で並走しても重力がかかりにくいからです。
そのため、スピードがしっかりと出ていれば、最後のコーナー部分で捲りを決めることができます。
500バンクは差しが決まりやすい
500バンクでは、全国平均と比べて、差しが決まりやすくなっています。
これは、みなし直線が長いことが原因ですね。
大宮競輪場はみなし直線が特に長いので、差しの出現率が59%もあります。
逆に、高知競輪場はみなし直線が短いので、他の500バンクに比べると捲りが決まりやすくなっています。
差しが決まりやすいという特徴は同じですが、競輪場ごとに少しずつ数値が違うので注意しましょう。
競輪の500バンクで予想するときのコツ
競輪の500バンクで予想するときのコツは、
- 番手選手や三番手選手の1着を狙う
- 先行選手が栃木、埼玉、高知のラインを狙う
- 先行選手が新人選手のラインを狙わない
の3つです。
この3つを覚えておけば、これまで以上に500バンクでの的中率を上げることができるでしょう。
ここからは、それぞれのコツについて簡単に解説していきます。
番手選手や三番手選手の1着を狙う
出典:KEIRIN.JP
500バンクの競輪場では、普段よりも番手選手や三番手選手の1着を狙ってみましょう。
この記事の中盤で解説した通り、500バンクはみなし直線が長いので差しが決まりやすくなっています。
つまり、先行選手が不利で、番手選手や三番手選手が有利ということです。
特に、大宮競輪場は全国で最も差しが決まりやすい競輪場で、半分以上のレースが差しで決着しています。
先行選手が栃木、埼玉、高知のラインを狙う
出典:KEIRIN.JP
500バンクの競輪場では、先行選手の府県が栃木、埼玉、高知のラインを狙ってみましょう。
これらの府県の選手は普段から500バンクを走っているため、他の選手よりも500バンクで走ることに慣れています。
そして、先行選手が500バンクに慣れていれば、レース終盤で上手く仕掛けることができるようになるわけです。
特に、開催初日は他の府県の選手が500バンクに慣れていないため、500バンクに慣れている選手にチャンスがあると考えられますよ。
先行選手が新人選手のラインを狙わない
出典:KEIRIN.JP
500バンクの競輪場では、先行選手がデビューしたばかりの新人選手なら、そのラインは買い目から外すことを考えましょう。
新人選手は500バンクを走ったことがなく、ペース配分などを知らない可能性があるからです。
この記事を書いている2020年8月26日時点では、期別が117期の選手が最も最近にデビューした選手になります。
出走表で普段はあまりチェックしない項目かもしれませんが、500バンクのときは期別も要チェックですね。
競輪の500バンクのレースを解説
最後に、競輪の500バンクのレースを実際の出走表を見ながら解説していきます。
今回解説するのは、2020年6月10日の大宮第10Rです。
さっそく、出走表を見てみましょう。
出典:KEIRIN.JP
このレースのライン予想は「518/297/364」となっていました。
まずは、ライン同士の競走得点を比べてみましょう。
ライン | 先行 | 番手 | 三番手 |
---|---|---|---|
518 | 86.42 | 84.72 | 79.94 |
297 | 89.88 | 88.33 | 87.55 |
364 | 85.06 | 79.06 | 81.44 |
競走得点を比べると、このレースでは297ラインが活躍しそうなことがわかります。
ただし、364ラインの先行選手である「早川成矢」選手が地元埼玉の選手であることは気になりますね。
走り慣れたバンクなので、競走得点以上の実力を発揮してくれるかもしれません。
以上の予想から、このレースでは二車単「2-379」「9-237」あたりが狙い目だと考えられます。
それぞれの買い目のオッズを確認してみましょう。
買い目 | オッズ |
---|---|
二車単「2-3」 | 42.0倍 |
二車単「2-7」 | 51.1倍 |
二車単「2-9」 | 9.6倍 |
二車単「9-2」 | 3.2倍 |
二車単「9-3」 | 20.9倍 |
二車単「9-7」 | 3.5倍 |
このレースでは、9番車「赤塚悠人」選手に人気が集中していたため、二車単「9-2」「9-7」はオッズがかなり低くなっています。
6点買いをするとトリガミの可能性があるので、買い目点数を絞ったほうが良さそうです。
500バンクでは差しが決まりやすいことを考えると、9番車を1着にした二車単「9-237」の3点買いまで絞れます。
さらに、府県やオッズの旨味を考えると、二車単「9-3」が稼げそうな買い目になります。
安全策として二車単「9-2」も買い目に入れて、最終的な買い目は二車単「9-23」の2点買いが良いでしょう。
さて、レース結果はどうなったのでしょうか。
出典:KEIRIN.JP
レース結果は「9-3-2」だったので、私の予想は的中です。
二車単「9-3」は6番人気のオッズ20.9倍だったので、1点1,000円賭けていたとすると払戻金は「1,000円×20.9=20,900円」となります。
今回は、500バンクでは差しが決まりやすいことや、地元選手が活躍しやすいことを使って、買い目点数を絞ることができました。
このように、ラインや競走得点を使って予想しつつ、500バンクの特徴を使って稼げる買い目で勝負しましょう。
【競輪の500バンク】まとめ
競輪の500バンクについて、もう一度まとめると、
- 500バンクは1周500mのバンク
- 500バンクは全国3カ所(宇都宮、大宮、高知)
- 500バンクはみなし直線が長い
- 500バンクはセンター部路面傾斜がゆるい
- 500バンクは差しが決まりやすい
の5つがポイントです。
また、「番手や三番手の選手」「先行選手の府県」「先行選手の期別」に注目することで、これまで以上の的中を狙うことができます。
500バンクの競輪場で勝負するときは、この記事に書いてあることを稼ぎに役立ててみてください。
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