この記事では、競輪の先行について、
「競輪の先行ってなに?」
「抑え先行やつっぱり先行ってなに?」
「先行選手はどんなときに狙える?」
といった疑問に回答していきます。
競輪の先行とは、ラインの先頭の選手が、レースの先頭を走る戦法のことです。
仕掛けるタイミングによって「抑え先行」「つっぱり先行」「かまし先行」の3つがあります。
それぞれの特徴を覚えておけば、レース展開を予想するときに役立ちますね。
また、先行選手は、追込み選手が強いときやみなし直線が短いときに1着をとりやすいです。
そのため、予想するときは、同じラインの選手の実力やバンクの特徴を確認しましょう。
ここから、戦法ごとの特徴や予想のコツを解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてください。
競輪の先行とは?
競輪の先行とは、ラインの先頭の選手が、レースの先頭を走る戦法のことです。
当ブログでは、あるレースで先行する選手のことを「先行選手」と呼んでいます。
先行選手には、脚質が「逃」または「両」の選手がなることが多いです。
また、先行選手が1・2着をとったときの決まり手は「逃げ」になります。
ここからは、競輪の先行や先行選手についての基礎知識を解説していきます。
レースの先頭を走る戦法
競輪では、レースの途中までは先頭誘導員が選手たちを引っ張って走ります。
そして、先頭誘導員が退避した後、レースの先頭を走るのが先行選手です。
先行のデメリットは、風圧の影響で、他の選手よりも体力を消耗してしまうことです。
そのため、先行選手は、体力のある若手選手が務めることが多くなっています。
昔は先行を得意としていた選手が、年を取って追込み選手になることがありますね。
一方、先行のメリットは、自分のペースでレース展開を作りやすいことです。
先行選手がゆっくりと走れば、他の選手も合わせるため、ペースの遅いレースになります。
逆に、先行選手がペースを上げれば、スピードレースにすることもできるわけです。
また、後ろのライン同士が潰し合って、先行選手が楽に1着をとれるレースもあります。
このようなメリット・デメリットを考えて、先行選手は先行することを選んでいるわけですね。
先行選手の脚質は「逃」か「両」
出典:KEIRIN.JP
競輪選手の脚質には、大きく分けて「逃」「追」「両」の3つのタイプがあります。
「逃」は、長い距離をスピードを落とさずに走ることができる、持久力のある脚質です。
一方「追」は、トップスピードにもっていくまでの時間が短い、ダッシュ力のある脚質です。
また「逃」と「追」のどちらもできる選手の脚質は「両」と表記されます。
「両」の選手は、昔は「逃」だった選手が、年を取って「追」も習得したケースが多いです。
このうち、先行選手になりやすいのは、脚質が「逃」または「両」の選手です。
先ほども解説した通り、先行選手は他の選手よりも体力を消耗しやすくなっています。
そのため、ダッシュ力の「追」よりも持久力の「逃」のほうが適しているわけです。
また「両」の選手も、かつては「逃」だったことが多いため、先行しやすくなっています。
とはいえ、純粋な「逃」の選手と比べると、体力的には劣っていることが多いですね。
先行したときの決まり手は「逃げ」
出典:KEIRIN.JP
競輪では、1・2着をとった選手の戦法が「決まり手」として記録されます。
決まり手には「逃げ」「捲り」「差し」「マーク」の4つがあります。
この4つのうち、先行選手が1・2着をとったときの決まり手は「逃げ」です。
逆に言えば、決まり手の逃げが多い選手は、先行しやすい選手ということですね。
「先行選手が誰なのか?」を考えるときは、出走表の決まり手を確認しましょう。
また、脚質が「逃」の選手は「捲り」を得意としていることもあります。
捲りは、レース終盤に別ラインの先行選手を後方から一気に追い抜いていく戦法です。
ラインの先頭を走るのは先行選手と同じですが、仕掛けるタイミングが違います。
先行すると予想した選手が本番のレースで先行しないと、見当違いの予想になってしまいます。
レース展開を予想するには「逃げるのか?捲るのか?」を正しく判断することが重要です。
競輪の先行の種類は?
競輪の先行には「抑え先行」「つっぱり先行」「かまし先行」の3つがあります。
この3つの違いは、スピードを上げて仕掛けるタイミングの違いです。
最も多いのは抑え先行で、それに対抗して仕掛けるのがつっぱり先行になります。
また、抑え先行よりも早いタイミングで仕掛けるのが、かまし先行です。
先行選手は自分の体力やレースの流れを考えながら、仕掛けるタイミングを決定します。
「先行選手がどれをするのか?」がわかれば、レース展開を正確に予想できます。
ただし、選手ごとの得意な戦法については、出走表などには載っていません。
そのため、基本的には、選手を何レースも追いかけて特徴を覚えていくしかないですね。
ライブ中継では「先行選手がどこで仕掛けるのか?」を解説していることもあります。
全てのレースがその通りになるとは限りませんが、初心者は参考にするのもありでしょう。
抑え先行
抑え先行は、自分の体力が持ちそうなタイミングで仕掛ける戦法です。
先頭誘導員が退避した後、中団にいるラインがスピードを上げて仕掛けます。
抑え先行が決まると、それまで先頭にいたラインは一度下がらなければいけません。
減速した後で加速し直すのは体力を使うので、そのラインは苦しくなります。
その隙を突いて、ゴールまで逃げ切るのが抑え先行の醍醐味と言えるでしょう。
つっぱり先行
つっぱり先行は、抑え先行に対抗してスピードを上げて仕掛ける戦法です。
先頭にいるラインは、抑え先行をされると下がらなければいけなくなります。
これを嫌って、抑え先行を仕掛けてきたラインと並走するわけですね。
並走が続けば、外側のほうが走る距離が長いため、抑え先行を仕掛けたラインが不利です。
ただし、並走するには、先頭誘導員が退避した後に急加速しなければいけません。
つっぱり先行は、ダッシュ力と持久力の両方がいる戦法と言えるでしょう。
かまし先行
かまし先行は、他のラインがスピードを上げる前に仕掛ける戦法です。
他のラインの意表を突くことで、つっぱり先行をさせずに先頭に立ちやすくなります。
ただし、仕掛けるタイミングが早いため、その分だけ体力を多く消耗します。
かまし先行で勝つには、ゴールまで走り切るだけの体力が必要だと言えるでしょう。
競輪の先行選手の狙い方は?
先行選手が1着をとりやすいレース
- みなし直線が短い
- ラインが長い
- 追込み選手を信頼できる
この3つのポイントを満たすレースは、先行選手の1着を狙いやすいレースです。
詳しく解説するので、車券を買うときに気を付けてみてください。
みなし直線が短い
先行選手が1着をとりやすい条件の1つ目は、バンクのみなし直線が短いことです。
みなし直線とは、ゴール直前の最後の直線のことですね。
これが短いと、先行選手が失速する前にゴールできるため、1着をとりやすくなります。
バンクごとのみなし直線の長さは「競輪場 特徴」の記事にまとめています。
車券を買うときは、まずはみなし直線の長さを確認してみてください。
ラインが長い
先行選手が1着をとりやすい条件の2つ目は、ラインが長いことです。
これは、ラインが長いほうが、他のラインの位置が後ろになるからですね。
例えば、9車立のレースで4名・3名・2名の3つのラインができたとします。
このとき、4名ラインが先行すれば、他のラインは5番手以降になります。
抜かなければいけない選手の数が多いので、他のラインは活躍しにくいわけです。
追込み選手を信頼できる
先行選手が1着をとりやすい条件の3つ目は、追込み選手を信頼できることです。
追込み選手は、先行選手に風よけになってもらう代わりに、他の選手をブロックします。
このとき、同じ競輪場や同じバンクの仲間なら、しっかりと守ることが多いです。
また「横脚が強い」と言われている選手は、ブロックが上手い選手ですね。
出走表には載っていないので、ライブ中継などを聞きながら確認してみてください。
【競輪の先行】まとめ
競輪の先行についてまとめると、この5つがポイントです。
- レースの先頭を走る戦法
- 決まり手は「逃げ」になる
- 抑え先行は自分のタイミング
- つっぱり先行は抑え先行に対抗
- かまし先行は抑え先行より早い
先行選手を狙うときは「みなし直線」「ラインの長さ」「追込み選手」に気を付けましょう。
この記事で学んだことを活かして、競輪勝ち組を目指してみてください。
おすすめの関連記事