競輪とケイリンの違い

競輪とケイリンの違いとは?【ルールやコースの違いを一覧表で解説!】

「競輪とケイリンってどう違うの?」

「それぞれの競技の楽しみ方を知りたい!」

「両方の競技で活躍している選手はいる?」

という方に向けて、この記事では競輪とケイリンの違いについてまとめました。

競輪とケイリンの違いを知ることで、2つの競技をさらに深く楽しめるようになります。

ルールなどの違いを一緒に勉強して、どちらの競技も楽しく観戦できるようになりましょう。

競輪とケイリンの違いについて詳しく解説していきます。

 

競輪とは?

競輪とは?

出典:KEIRIN.JP

競輪とは、1948年から日本で行われている自転車競技です。

7名~9名の選手が1周333m~500mのコースを周回し、規定の周回数を走ったらゴールとなります。

レースの序盤~中盤はチーム戦が行われ、レースの終盤は個人戦が行われることが大きな特徴です。

また、競輪は公営ギャンブルなので、レースの着順を予想して車券を買うことで、的中したときに払戻金を受け取ることができます。

競輪は「自転車競技としての側面」と「ギャンブルとしての側面」の2つの側面を持っているわけですね。

「チーム戦と個人戦」だったり「自転車競技とギャンブル」だったりするのが面白いな!

 

ケイリンとは?

ケイリンとは?

出典:KEIRIN.JP

ケイリンとは、日本の競輪をもとに作られたオリンピックの自転車競技です。

5名~8名の選手が1周250mのコースを周回し、8周走ったらゴールとなります。

2000年のシドニーオリンピックからオリンピック正式種目として認定され、2008年の北京オリンピックでは「永井清史」選手が銅メダルを獲得しました。

また、ケイリンは日本の競輪をもとに作られてはいますが、レースのルールやコースの作りなどは違っています。

例えば、競輪では「ライン」と呼ばれるチームを組むことが推奨されていますが、ケイリンでは「ライン」を組むことは禁止されています。

競輪とケイリンの違いについては、この記事の中盤で詳しく解説していきます。

 

競輪とケイリンの似ているところは?

先頭誘導員のレース中盤

出典:KEIRIN.JP

競輪とケイリンの違いを解説する前に、まずは競輪とケイリンの似ているところを確認しましょう。

競輪とケイリンの似ているところとしては、

  • 自転車競技である
  • レース専用の特別な自転車を使う
  • コースを規程の周回数走ったらゴール
  • 先頭誘導員がいる

などが挙げられます。

2つの競技に共通していて、他の自転車競技と比べて特徴的なのは「先頭誘導員がいる」ことですね。

先頭誘導員とは、レース中盤まで選手の先頭を走って、風よけとペースメーカーの役割をする係員のことです。

競輪やケイリンのレースでは時速30km~70kmくらいのスピードが出るため、先頭の選手は物凄い風圧を受けます。

風圧を受ける先頭選手は体力を余計に使ってしまうため、他の選手と比べて不利になってしまいます。

誰だって、不利なポジションで走りたくないよな!

そこで、先頭の選手が不利にならないように、先頭誘導員という制度が導入されました。

先頭誘導員がレース中盤まで選手の先頭を走ることで、先頭の選手が不利にならないようにしたわけですね。

また、先頭誘導員がいることで、レースのスピード感がある程度以上になるように調整されています。

やっぱり、私たち観客としては、スピード感のあるレースを観戦したいですからね。

先頭誘導員はレース終盤になるとコースから外れ、そこからは選手だけの勝負となります。

競輪とケイリンの1番の共通点は「先頭誘導員がいること」です。

 

競輪とケイリンの違いは?

選ぶ

競輪とケイリンの似ているところを解説したところで、次は競輪とケイリンの違いを解説していきます。

2つの競技の主な違いを表にまとめました。

項目 競輪 ケイリン
競技人数 7名~9名 5名~8名
競技性 チーム戦+個人戦 個人戦のみ
ブロック(横の動き) あり なし
コースの場所 屋外が多い 屋内
コースの素材 コンクリート 板張り
コースの傾斜 25度~35度 45度
コースの1周の長さ 333m~500m 250m
ゴールまでの周回数 4周~6周 8周

上の表を見ると、競輪とケイリンでは色々な違いがあることがわかりますね。

特に、「競技性」「ブロック」「コースの1周の長さ」の違いは、レースをする上で大きな違いになってきます。

ここからは、この4つの項目について簡単に解説していきます。

【競技性】競輪はチーム戦+個人戦、ケイリンは個人戦のみ

競輪では、選手がレースごとに「ライン」と呼ばれるチームを組みます。

ラインは2名~3名で組まれ、同じ競輪場の選手や同じ地方の選手が同じラインになります。

まず、レースの序盤~中盤では、3つ~4つのライン同士が有利なポジションを取るために戦います。

そして、レースの終盤になると、ラインに関係なく選手一人一人が1着をとるためにラストスパートをかけます。

競輪は、チーム戦と個人戦の両方の要素があるわけだな!

一方、ケイリンでは、チームを組むことは禁止されています。

そのため、レースの序盤から終盤まで、あくまで選手一人一人の戦いになります。

競輪では仲間を勝たせるために自分が犠牲になったりすることもありますが、ケイリンではそのようなことは起こらないわけですね。

その意味では、競輪は予想外の結果になりやすく、ケイリンは実力通りの結果になりやすいと言えるでしょう。

ケイリンは、個人の実力で勝負が決まります。

【ブロック】競輪はあり、ケイリンはなし

競輪では、後ろから他の選手が追い抜こうとしてきたときに、自転車を横に振ってブロックすることができます。

もちろん、落車させるような危険行為はできませんが、ライバルの体力を削ることができますね。

一方、ケイリンでは、他の選手をブロックすることは禁止されています。

自分が抜かされないためには、頑張ってスピードを上げるしかないわけですね。

この部分では、競輪は喧嘩上等の白熱した戦い、ケイリンは純粋にスピードを競うスポーツと言えるでしょう。

ケイリンのほうが安全なスポーツって感じだな!
オリンピックで他の国の選手に怪我をさせたら大変だからね。

【コースの1周の長さ】競輪333m~500m、ケイリンは250m

コースの1周の長さは、競輪では333m~500mとなっていて、ケイリンでは250mとなっています。

つまり、コースの1周の長さは、競輪のほうが長くてケイリンのほうが短いわけですね。

一方、ゴールまでの周回数は、競輪のほうが少なくてケイリンのほうが多くなっています。

そのため、結局のところ、トータルの走る距離は同じくらいになります。

トータルの走る距離は、どちらも2,000mくらいになるぜ!

ただし、トータルの走る距離は同じでも、コースの1周の長さが違うとレース展開が違ってきます。

これは、周長が短いコースでは最後の直線が短く、周長が長いコースでは最後の直線が長くなっているからです。

最後の直線が長ければ追込型の選手が逆転しやすく、最後の直線が短ければ自力型の選手が逃げやすいわけですね。

その意味では、競輪は最後の直線で逆転が起こりやすく、ケイリンは最後の直線で逆転が起こりにくいと言えるでしょう。

ケイリンでは、自力型の選手のほうが活躍しやすいですね。

 

競輪とケイリンの魅力と楽しみ方

鉛筆

ここまでは、競輪とケイリンの違いについて解説してきました。

ルールやコースの違いから、2つの競技の魅力を私なりにまとめると、

  • 競輪は選手同士の駆け引きが魅力!
  • ケイリンはスピード感のあるレースが魅力!

ということになります。

それぞれに魅力があるので、ぜひ両方の競技を楽しんでみてください。

ここからは、それぞれの魅力について解説していきます。

競輪は選手同士の駆け引きが魅力!

競輪の魅力は、選手同士の駆け引きです。

強い選手に勝つために同じ地方の選手と協力したり、自分の順位を上げるために仲間を裏切ったりと、色々な戦略を見ることができます。

レース展開によっては、強い選手が負けたり、弱い選手が勝ったりすることも珍しくありません。

そして、これらを予想して、車券を的中させたときの喜びは代えがたいものです。

「選手の思惑を読んで、レース展開を予想する」というのが競輪のおすすめの楽しみ方ですね。

車券はインターネットでも買えるから便利だな!

ケイリンはスピード感のあるレースが魅力!

ケイリンの魅力は、スピード感のあるレースです。

チームを組むことや横の動きでブロックすることが禁止されているので、選手個人の純粋なスピード勝負になります。

もちろん、レースの序盤~中盤で、有利なポジションを取ることも大切です。

しかし、それよりも選手の脚力で勝負が決まることのほうが多いイメージですね。

「スピード感のあるレースでスカッとする」というのがケイリンのおすすめの楽しみ方ですね。

世界選手権やオリンピックが開催されるときは、ケイリンのレースをチェックしてみましょう。

 

競輪とケイリンの両方で活躍している選手は?

野球

ケイリン選手のなかには、競輪選手としても活躍している選手が何名かいます。

今回は、そのような選手のなかでも特に有名な選手として、

  • 「脇本雄太」選手
  • 「新田祐大」選手

の2名を紹介します。

ちなみに、この2名の選手は、東京2020オリンピックの日本代表選手です。

コロナの影響で1年延期となってしまいましたが、来年のオリンピックでの活躍に期待したいですね。

「脇本雄太」選手

「脇本雄太」選手は、2019年と2020年のケイリンのアジア選手権で優勝した選手です。

また、2020年のケイリンの世界選手権でも2位をとっています。

競輪選手としては、現在S級S班として活躍していて、2020年6月に開催された「G1第71回高松宮記念杯競輪」ではオール1着の完全優勝を果たしました。

トップスピードを維持する力が高く、先頭に立ったら後続に追いつかせないスピードで逃げ切ります。

「脇本雄太」選手と言えば、先行逃げ切りのイメージだな!

「新田祐大」選手

「新田祐大」選手は、2020年のケイリンのアジア選手権で3位をとった選手です。

実は、ケイリンよりも、同じ自転車競技である「チームスプリント」で活躍しているイメージがありますね。

競輪選手としては、現在S級S班として活躍していて、2019年8月に開催された「G1第62回オールスター競輪」で優勝しています。

ダッシュ力が凄まじく、最後のコーナーから一気に捲り勝負を仕掛けます。

「新田祐大」選手は、後方からの捲りで1着をとることが多いですね。

 

【競輪とケイリンの違い】まとめ

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競輪とケイリンの違いについて、もう一度まとめると、

  • 競輪はチーム戦+個人戦、ケイリンは個人戦
  • 競輪はブロックあり、ケイリンはブロックなし
  • 競輪は選手同士の駆け引きが魅力
  • ケイリンはスピード感のあるレースが魅力

の4つがポイントです。

競輪とケイリンの違いを知ることで、2つの競技をさらに楽しめるようになったと思います。

これまではどちらかの競技しか興味がなかった方も、この機会にもう片方の競技のレースを観戦してみてはいかがでしょうか。

俺は競輪ばっかりだったけど、ケイリンも面白そうだな!
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