競輪場のバンクの特徴｜名称・距離・角度の一覧と予想のコツ！

この記事では、競輪のバンクについて、以下の疑問に回答していきます。

「バンクの各部分の名称は？」

「バンクごとの距離や角度は？」

「バンクごとの特徴と予想のコツは？」

競輪のバンクはレースが行われる競走路のことで、競輪場ごとにコースの形状が違います。

例えば、周長には、333m、335m、400m、500mの4種類がありますね。

周長ごとに出やすい決まり手が変わるので、バンクごとに狙い目も変わってきます。

車券の的中率を上げるには、バンクごとの特徴を把握することが重要です。

ここからは、バンクの基礎知識と特徴を解説するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

競輪のバンクとは？｜各部分の名称は？

競輪のバンクとは、全国43か所の競輪場に造られた競輪のレースが行われる競走路のことです。

選手はホーム側からスタートして、バンクを周回しながらゴールを目指します。

ゴールはホームストレッチラインで、そこから半周前の場所がバックストレッチラインです。

また、バンクを周回するときは、内圏線とイエローラインの間を走ります。

ここからは、競輪のバンクの各部分の名称を解説していくので、初心者は覚えてみてください。

バンク
競輪場・自転車競技場の競走路のこと。カーブは全速力でも速度を落とさず走れるよう、走路に角度（カント）がつけられている。日本の競輪場では、バンク１周の長さには333.3m・335m・400m・500mの4種類がある。

引用：は行｜競輪用語集｜競輪ガイド

ホームストレッチラインはスタート兼ゴールライン

ホームストレッチラインは、ホームストレート上に引かれたスタートライン兼ゴールラインです。

場所によっては、ホーム線、発走線、決勝線などと呼ばれることもありますね。

最終周回のホームストレッチラインを先頭で通過した選手にはホーム数（H）が加算されます。

出走表には、各選手が直近4か月間でとったHの回数が載っていますね。

Hが多い選手は、残り1周時点で先頭にいることが多い選手なので、予想に活用してみてください。

ホーム・ストレッチ・ライン
バンクのホームストレート上に引かれたライン。ゴール線でもある。

引用：は行｜競輪用語集｜競輪ガイド

バックストレッチラインはゴールまで残り半周のライン

バックストレッチラインは、ホームストレッチラインから半周のところに引かれたラインです。

上がりタイム（ゴールまでの残り半周のタイム）はここから計測されますね。

最終周回のバックストレッチラインを先頭で通過した選手にはバック数（B）が加算されます。

出走表には、各選手が直近4か月間でとったBの回数が載っていますね。

Bが多い選手は、残り半周時点で先頭にいることが多い選手なので、車券に絡むことも多いです。

バック・ストレッチ・ライン
決勝線からちょうど半周した所に引いてある線のこと。

引用：は行｜競輪用語集｜競輪ガイド

内圏線・外帯線・イエローラインは走行位置を決める線

内圏線はバンク内の2本の白線のうち内側の線で、外帯線は2本の白線のうち外側の線のことです。

競輪では、内圏線の内側に入って、一定時間以上走行するとルール違反になります。

また、外帯線の内側を前走する選手に対して、内側から追い抜いてもルール違反になりますね。

次に、イエローラインは、内圏線から3m外側に引かれている黄色いラインです。

先頭を走る選手がイエローラインの外側を一定時間以上走行すると、失格になることがあります。

内圏線
バンク内の2本の白線のうち内側の線のこと。外側の線は外帯線という。

引用：な行｜競輪用語集｜競輪ガイド

外帯線
バンク内の2本の白線のうち外側の線のこと。内側の線は内圏線という。

引用：か行｜競輪用語集｜競輪ガイド

イエロー・ライン
内圏線から3メートル外側にひかれている黄色いライン。

引用：あ行｜競輪用語集｜競輪ガイド

1～4コーナーと1・2センターはバンクのカーブ部分

1～4コーナーは、ホームストレッチラインから選手が通る順番に数えて1～4番目のコーナーです。

また、1センターは1・2コーナーの間、2センターは3・4コーナーの間のことですね。

競輪選手は最高時速70km以上のスピードで走るため、曲がるときに外側に遠心力を受けます。

平地では選手が外側に流れてしまうため、バンクには傾斜が付けられていますね。

傾斜にはセンター部路面傾斜と直線部路面傾斜があり、この2つを合わせてカントと呼んでいます。

1センター
1コーナーと2コーナーの間の曲線部分のこと。

引用：数字・アルファベット｜競輪用語集｜競輪ガイド

2センター
3コーナーと4コーナーの間の曲線部分のこと。

引用：数字・アルファベット｜競輪用語集｜競輪ガイド

カント
バンクにつけられた傾斜のことを指す。直線部には2～4度、コーナーには25～35度の傾斜がある。

引用：か行｜競輪用語集｜競輪ガイド

退避路は選手や先頭誘導員が退避するための部分

退避路は内圏線の内側の平坦な部分のことで、茶色かったり赤かったりすることが多いです。

選手がレース中に衝突や接触を避けるために退避するときに使用されます。

ただし、退避路は内圏線の内側なので、そのまま走行し続けるとルール違反になりますね。

また、先頭誘導員がレース中盤で退避するときも、退避路に入っていきます。

競輪のレースは先頭誘導員が退避してからが本番で、白熱したレースが繰り広げられますね。

退避路
内圏線の内側の平坦な茶色い部分。退避時には、ここを走行します。

引用：ルール｜競輪ガイド

 

競輪場のバンク｜距離・角度・バンクレコードは？

競輪場のバンクの距離・角度・バンクレコードについて、全国43か所のデータをまとめました。

まず、周長は1周の長さで、みなし直線はゴール前の直線の長さです。

次に、センター部路面傾斜はカーブ部分の傾斜で、直線部路面傾斜は直線部分の傾斜ですね。

センター部路面傾斜と直線部路面傾斜は、まとめてカントと呼ばれています。

ただし「カントがきつい」と言うときには、センター部路面傾斜のことを指すことが多いですね。

また、ホーム幅員はホーム側、バック幅員はバック側、センター幅員はカーブ部分の横幅です。

これらは一部の競輪場を除いて、ほとんど同じ横幅で設計されています。

最後に、バンクレコードは、残り半周からゴールまでのラップタイムの最高記録のことです。

数値を比べることが重要なのは周長、みなし直線、センター部路面傾斜ですね。

この3つの数値の上位を赤太字、下位を青太字にしたので、バンクの特徴を確認してみましょう。

調査日：2024年2月19日
※1千葉競輪場は250競走のみ開催
※2熊本競輪場は現在改修中

バンクの周長（1周の長さ）は333m・335m・400m・500m

バンクの周長とは、バンク1周の長さのことで333m・335m・400m・500mの4種類があります。

また、バンクは周長ごとに333バンク、400バンク、500バンクに分類されますね。

周長335mのバンクは前橋競輪場にしかないので、前橋競輪場は333バンクに分類されています。

全国43か所のうちの31か所は400バンクで、400バンクは走り慣れた選手が多いです。

遠征組の選手でも実力を発揮しやすいので、予想するときは選手の実力を重視してみてください。

さらに、400バンクでは、スジ車券とスジ車券が半々くらいで出ているというデータがあります。

そのため、車券を買うときは、レースごとに狙い目を変えるのがおすすめです。

一方、333バンクは7か所、500バンクは3か所しかなく、走り慣れていない選手が多いですね。

走り慣れた地元選手が活躍しやすいので、選手の府県を確認してみましょう。

また、333バンクではスジ車券、500バンクではスジ違い車券が出やすくなることもポイントです。

周長
バンク1周の長さのこと。全国の競輪場には333.3m・335m・400m・500mの周長のバンクがある。

引用：さ行｜競輪用語集｜競輪ガイド

バンクのみなし直線（ゴール前の直線）は36.1m～66.7m

バンクのみなし直線とは、4コーナーの終わりから、ゴール線までの直線部分の長さのことです。

4コーナーの終わりは厳密にはカーブですが、直線とみなして長さが計測されます。

基本的には、みなし直線が短いと逃げや捲り、みなし直線が長いと差しが出やすくなりますね。

これは、みなし直線が短いと、ラインを引っ張る選手が駆け抜けやすいからです。

逆に、みなし直線が長いと、ラインを引っ張る選手が失速して番手選手に差されやすくなります。

バンクのカント（センター部路面傾斜）は29°46′27″～36°0′0″

バンクのカントとは、選手が遠心力で外側に流れないように、バンクに付けられた傾斜のことです。

直線部にもカントはありますが、レースへの影響が大きいのはコーナーのカントですね。

カントがきついと選手がスピードを出しやすく、スピード自慢の若手選手が活躍しやすくなります。

逆に、カントがゆるいと駆け引きが重要になるので、経験豊富なベテラン選手が有利です。

333バンクはカントがきつく、500バンクはカントがゆるいことが多いので、予想に活かしましょう。

バンクレコード（最高上がりタイム）は8.7秒～13.1秒

バンクレコードとは、各競輪場の残り半周からゴールまでのタイムにおける最高記録のことです。

333バンクは残り半周からゴールまでの距離が短いので、バンクレコードも早いですね。

逆に、500バンクは残り半周からゴールまでの距離が長いので、バンクレコードも遅くなります。

バンクレコードを持っている選手は、実力上位の選手であることが多いです。

例えば、直近5年間（2019年～2023年）でバンクレコードを持っている現役選手は下記6名ですね。

バンクレコード
各競輪場の上がりタイムの最高記録のこと。

引用：は行｜競輪用語集｜競輪ガイド

上がりタイム
最終周回のバック・ストレッチ・ラインから決勝線までの半周のタイム。

引用：あ行｜競輪用語集｜競輪ガイド

 

競輪場のバンク｜決まり手の傾向は？

競輪場のバンクの決まり手の傾向について、全国43か所の直近5年間のデータを分析しました。

決まり手とは、1着および2着に入った選手が最終的に取った戦法のことです。

逃げ・捲り・差し・マークの4種類があり、選手の得意な決まり手は出走表から分かります。

下の表に、各競輪場の全レースでの決まり手の出現率をまとめました。

それぞれの数値の上位を赤太字にしたので、競輪場ごとの狙うべき決まり手を確認しましょう。

調査日：2019年1月1日～2023年12月31日
※1千葉競輪場は250競走のみ開催
※2熊本競輪場は現在改修中

さらに、競輪ではバンクだけでなく、レースの種類によっても決まり手の傾向が変わります。

例えば、S級戦では捲りの1着が出やすく、A級戦では逃げの1着が出やすいです。

そのため、S級戦では捲りを狙う選手、A級戦では逃げを狙う選手を重視してみてください。

また、9車立では差しの1着が出やすく、7車立では逃げの1着が出やすいです。

このことから、9車立では差しを狙う選手、7車立では逃げを狙う選手を重視してみましょう。

逃げの1着が出やすいバンクは奈良・前橋・松戸

出典：競輪JP

競輪場のバンクのなかで、逃げの1着が出やすいのは以下の8場です（カッコ内は出現率）。

• 奈良（32.5%）
• 前橋（32.1%）
• 松戸（31.1%）
• 西武園（28.9%）
• 防府（27.6%）
• 伊東（27.1%）
• 富山（26.9%）
• 小田原（26.2%）

逃げは、レースで他車の先頭に立ってそのままゴールを目指す戦法ですね。

脚質が逃・両の選手や、年齢の若い選手、ナショナルチームの選手が得意としています。

上記8場では、出走表で逃げの回数が多い選手を狙ってみましょう。

また、A級戦や7車立では逃げが決まりやすいので、さらに逃げの1着が狙い目になります。

逃げ
①レースで他車の先頭に立って（先行）そのままゴールを目指す戦法。
②先行した選手が2着までに入った時の決まり手のこと。

出典：な行｜競輪用語集｜競輪ガイド

捲りの1着が出やすいバンクは福井・防府・広島

出典：競輪JP

競輪場のバンクのなかで、捲りの1着が出やすいのは以下の7場です（カッコ内は出現率）。

• 福井（36.8%）
• 防府（35.5%）
• 広島（35.2%）
• 奈良（35.1%）
• 松戸（35.0%）
• 伊東（35.0%）
• 富山（35.0%）

捲りは、レース終盤に別ラインの先行選手を後方から追い抜いて行く戦法です。

脚質が逃・両の選手や、年齢の若い選手、ナショナルチームの選手が得意としています。

上記7場では、出走表で捲りの回数が多い選手を狙ってみましょう。

また、S級戦ではA級戦より捲りが決まりやすいので、さらに捲りの1着が狙い目になります。

捲り
①レース終盤に別ラインの先行選手を後方から一気に勢いをつけて追い抜いていく戦法。
②捲って1・2着となった際の決まり手のこと。

出典：ま行｜競輪用語集｜競輪ガイド

差しの1着が出やすいバンクは大宮・宇都宮・いわき平

出典：競輪JP

競輪場のバンクのなかで、差しの1着が出やすいのは以下の8場です（カッコ内は出現率）。

• 大宮（55.9%）
• 宇都宮（51.6%）
• いわき平（50.3%）
• 小松島（49.3%）
• 高知（49.3%）
• 弥彦（48.9%）
• 青森（48.7%）
• 立川（48.5%）

差しは、ゴール直前に後方よりダッシュして前にいる選手を追い抜く戦法です。

脚質が追・両の選手や、デビューから数年経ったベテラン選手が得意なことが多いですね。

上記8場では、出走表で差しの回数が多い選手を狙ってみましょう。

また、9車立では7車立より差しが決まりやすいので、さらに差しの1着が狙い目になります。

差し
決勝線到達寸前において後方よりダッシュして先行している選手を追い抜いて決勝線に到達した場合をいう。

出典：さ行｜競輪用語集｜競輪ガイド

 

競輪場のバンク｜競輪場と場外車券売場の一覧は？

競輪場と場外車券売場について、所在地と公式ホームページを一覧にして紹介していきます。

どちらも車券を買える場所なので、自分の好みのほうで車券を買ってみましょう。

競輪場は限られた場所にしかありませんが、目の前でレースを観戦できるのがメリットです。

一方、場外車券売場は駅の近くにあることが多く、行きやすいのがメリットですね。

どちらも無料～数百円で入場できることが多いので、ぜひ気軽に遊びに行ってみてください。

競輪場の所在地と公式ホームページ

全国43か所の競輪場について、所在地と公式ホームページのURLを下の表にまとめました。

競輪場では、マークシートを使って車券を購入できます。

さらに、レースが開催されていれば、目の前でレースを観戦できることがメリットです。

入場料は無料～数百円のところが多く、気軽に遊びに行くことができます。

自分の家の近くの競輪場でレースが開催されているときは、ぜひ遊びに行ってみてください。

調査日：2024年2月19日

場外車券売場の所在地と公式ホームページ

出典：サテライト中州

全国72か所の場外車券売場について、所在地と公式ホームページを下の表にまとめました。

場外車券売場では、競輪場と同じように車券を購入できます。

大型モニターが設置されていることが多く、レースやオッズをモニターで確認できますね。

また、競輪場よりも多くのレースの車券を買えることがメリットです。

アクセスしやすい場所にあることが多いので、競輪場が遠い方は遊びに行ってみてください。

調査日：2024年2月19日
サテライト大和とサテライト妙高は2023年に営業終了

 

競輪場のバンク｜特徴と予想のコツのまとめ

競輪場のバンクの特徴は全国43か所で違い、それぞれに合った予想のコツや攻略法があります。

下の表に、バンクごとの特徴と狙い目をまとめました（特にない場合は-）。

自分が予想する競輪場の特徴と予想のコツをマスターして、プラス収支を目指しましょう。

また、競輪場名を押すと、競輪場ごとの攻略記事を読むことができます。

的中率と回収率をさらに上げたい方は、それぞれの攻略記事をぜひチェックしてみてください。

決まり手の集計期間：2019年1月1日～2023年12月31日

 

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